人類史を理解するためのおすすめ本8選(2026年)
私たちは当たり前のように文明社会に生きていますが、 その裏には無数の分岐と「もしも」が存在しました。
ある選択が別の結果を生み、 別の偶然が歴史を大きく変えていたかもしれない。 人類史は壮大なスケールのサバイバルであり、連続するドラマでもあります。
ここでは人類史に関するおすすめの書籍を、 ランキング形式で1位から順番に紹介します。
サピエンス全史 上: 文明の構造と人類の幸福 (河出文庫)
世界的ベストセラー『サピエンス全史』の上巻。 ホモ・サピエンスがなぜ数ある人類種の中で生き残り、 文明を築き、地球を支配する存在になったのかを壮大なスケールで解き明かします。
著者はその鍵を「虚構」に見出します。 国家や法律、貨幣、人権といった概念は実体のない想像上の産物ですが、 人類はそれを共有することで大規模な協力を可能にしてきました。
認知革命による思考の変化、狩猟採集民の意外な暮らし、 農業革命がもたらした繁栄と犠牲、文字や官僚制の誕生、 差別やヒエラルキーの形成までを描写します。 歴史がどのように「統一」へ向かってきたのかを示し、 人類の幸福とは何かを問いかけます。
(読者の口コミより)・とにかくおもしろい。世界中でヒットしたのも、納得です。
・人類史を一気に学ぶのに役立つ。
目次
第1部 認知革命 唯一生き延びた人類種 虚構が協力を可能にした 狩猟採集民の豊かな暮らし 史上最も危険な種 第2部 農業革命 農耕がもたらした繁栄と悲劇 神話による社会の拡大 書記体系の発明 想像上のヒエラルキーと差別 第3部 人類の統一 統一へ向かう世界 最強の征服者、貨幣 グローバル化を進める帝国のビジョン
サピエンス全史 下: 文明の構造と人類の幸福 (河出文庫)
文明がなぜ急激な発展を遂げ、 近代ヨーロッパが世界の主導権を握るに至ったのかを解き明かす『サピエンス全史』の後編です。
帝国・科学・資本主義が相互に結びついた仕組みに注目し、 科学研究への投資が「未来は今より良くなる」という信念を生み、 経済と技術の拡大を加速させた過程を描きます。
宗教が人類を束ねる超個人的な秩序として機能してきた歴史や、 近代科学が「自らの無知」を認めるところから始まった点も具体的に論じられます。 さらに、産業革命や市場経済が社会や家族、平和の形をどう変えたのかを検証し、 文明の進歩は本当に人類を幸福にしたのかと問いかけます。
(読者の口コミより)・上下巻のハードカバー約600ページではありますが、 普通ならこの倍かそれ以上ページ数が必要な内容を、わかりやすい具体例などを交え、読者の想像性・理解を補助し、人類の歴史を巡るタイムトラベルに誘ってくれます。
目次
第3部 人類の統一 宗教という超人間的秩序 歴史の必然と謎めいた選択 第4部 科学革命 無知の発見と近代科学の成立 科学と帝国の融合 拡大するパイという資本主義のマジック 産業の推進力 国家と市場経済がもたらした世界平和 文明は人間を幸福にしたのか 超ホモ・サピエンスの時代へ
NEXUS 情報の人類史 上: 人間のネットワーク
人類がなぜこれほど強大な力を手にしながら、 同時に自滅的な危機を招いてきたのかを「情報ネットワーク」という視点から読み解く一冊です。
石器時代から現代まで、 人間が物語や文書、制度を通じて巨大な協力関係を築いてきた歴史をたどります。 神話や国家といった共同主観的な現実が人々を結びつけ、 文書や官僚制が社会を拡大させる一方で、 誤情報や不可謬性への幻想が深刻な弊害を生んできた過程も描かれます。
さらに、印刷術やマスメディアが民主主義と全体主義の両方を可能にした点を検証し、 現代のAIが人間の意思決定や社会構造をどう変えうるのかを問いかけます。
(読者の口コミより)・情報への認識を改める画期的な本であると感じました。歴史を学ぶことで何が変わり、何が残ってきたのかを知ることができ、今後人間が生き残るための手引きになる可能性がある良書と思います。
目次
プロローグ 第1部 人間のネットワーク 情報とは何か? 物語―無限のつながり 文書―紙というトラの一〓み 誤り―不可謬という幻想 決定―民主主義と全体主義の概史
NEXUS 情報の人類史 下: AI革命
AIという人間ならざる知能の登場が、 人類の歴史と社会をどのように変えつつあるのかを問う『NEXUS 情報の人類史』の後編です。
AIの本質的な新しさを「自ら判断し、新しい考えを生み出す能力」に見いだし、 印刷機など過去の技術とは決定的に異なる点を明らかにします。 常時オンの監視社会、アルゴリズムによる意思決定、 偏見や誤りを内包したシステムといった具体例を通じて、 AIが民主主義や自由に及ぼす影響を検討します。
AI革命の行方は人間の選択にかかっていることを示し、 私たちが守るべき「人間の絆」を考えさせる一冊です。
(読者の口コミより)・AIがこれほどまでに人類の未来へ深く入り込んでいることを、これほど実感させられる本はなかなかないと思います
・AIが支配するディストピアを構想した、著者の主張が詰まった下巻。
目次
第2部 非有機的ネットワーク 新しいメンバー―コンピューターは印刷機とどう違うのか 執拗さ―常時オンのネットワーク 可謬―コンピューターネットワークは間違うことが多い 第3部 コンピューター政治 民主社会―私たちは依然として話し合いを行なえるのか? 全体主義―あらゆる権力はアルゴリズムへ? シリコンのカーテン―グローバルな帝国か、それともグローバルな分断か? エピローグ
人類の起源-古代DNAが語るホモ・サピエンスの「大いなる旅」 (中公新書, 2683)
古人骨に残されたDNAを手がかりに、 ホモ・サピエンスがどこで誕生し、 どのような道筋で世界へ広がっていったのかを解き明かす書籍です。
急速に進歩する古代DNA研究の成果をもとに、 約30万年前のアフリカで誕生した現生人類の拡散の歴史を描き出します。 ネアンデルタール人やデニソワ人との交雑によって、 私たちのゲノムに「隠れた祖先」が刻まれている事実や、 ヨーロッパやアジア集団が分岐・形成された過程、 日本列島に人々が定着した背景までを解説。 アメリカ大陸への到達という人類最後の大移動にも触れ、 遺伝的多様性の意味を考察します。
(読者の口コミより)・縄文・弥生時代を特集した本は数々あれど、最近のDNA分析技術を用いて、日本人各地の日本人の由来をわかりやすく 図を用いて説明した本はなかった。展覧会にはゆけなかったが、本で十分満足しました。
目次
第1章 人類の登場―ホモ・サピエンス前史 第2章 私たちの「隠れた祖先」―ネアンデルタール人とデニソワ人 第3章 「人類揺籃の地」アフリカ―初期サピエンス集団の形成と拡散 第4章 ヨーロッパへの進出―「ユーラシア基層集団」の東西分岐 第5章 アジア集団の成立―極東への「グレート・ジャーニー」 第6章 日本列島集団の起源―本土・琉球列島・北海道 第7章 「新大陸」アメリカへ―人類最後の旅 終章 我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか―古代ゲノム研究の意義
万物の黎明 人類史を根本からくつがえす (翻訳)
人類史について私たちが当然のように信じてきた 「文明は不平等と国家を必然的に生んだ」という物語を、 考古学と人類学の最新研究から覆す書籍です。
狩猟採集民から初期農耕社会、最古の都市に至るまで、 多様な社会の実例を検証。 農業をあえて限定的に取り入れたり、王や国家を持たない都市が存在したりと、 人類が何度も別の社会の形を選び直してきた事実を示します。
人類の過去を「一本道の進歩史」ではなく、試行錯誤と選択に満ちた歴史として描き直し、 未来の可能性を考える視点を与えてくれる一冊です。
(読者の口コミより)・私たちが頭までどっぷりと浸かっている西欧中心的な歴史観、社会観が、ガラガラと崩れ落ちる体験をした。
・これまでの歴史が、いかに強者、権力者に都合が良いように捻じ曲げて解釈されていたかがよくわかります。
目次
第1章 人類の幼年期と決別する―あるいは、なぜこれは不平等の起源についての本ではないのか 第2章 よこしまなる自由―先住民による批判と進歩の神話 第3章 氷河期を解凍する―鎖をつけたりはずしたり―人間政治の変幻自在な可能性 第4章 自由民、諸文化の起源、そして私的所有の出現(必ずしもこの順番でなくともよい) 第5章 いく季節もむかしのこと―カナダの狩猟採集民は奴隷をもち、カリフォルニアの狩猟採集民は奴隷をもたなかった理由、あるいは、「生産様式」の問題 第6章 アドニスの庭―不発の革命、すなわち、新石器時代の人びとはいかにして農業を回避したのか 第7章 自由の生態学―最初は跳躍し、ときにつまずき、ときに切り抜けながら、いかにして農耕は世界に広がっていったのか? 第8章 想像の都市―メソポタミア、インダス川流域、ウクライナ、中国など、ユーラシア大陸に最初に誕生した都市民たちは、いかにして王のいない都市を建設したのか ほか
考古学の黎明 最新研究で解き明かす人類史 (光文社新書 1377)
「狩猟採集から農耕、都市、国家へと一直線に進歩した」 という従来の人類史観を、最新の考古学研究から問い直す書籍です。
世界的反響を呼んだデヴィッド・グレーバー氏らの議論を踏まえつつ、 日本列島やインダス、南米アンデス、オセアニア、 古代イランなど多様な地域の具体例を検討します。
王を持たない社会や、狩猟採集民によるモニュメント建設、 必ずしも「効率的」とは言えない農耕の始まりなど、 単純な進歩史では説明できない事実が紹介されます。 交易や貨幣、市場の成り立ちにも踏み込み、 考古学を通して人類社会の多様な可能性を浮かび上がらせます。
(読者の口コミより)・新書の情報量ではありませんし、内容も簡単ではありません。しかし人類史を見つめなおすためのヒントに満ち溢れている本です。
目次
序章 もうひとつの〈文明〉論、あるいは〈科学〉としての考古学 第1章 インダス〈文明〉論 第2章 『万物の黎明』への共鳴と、どこしれずすれ違いを感じる自分―南米アンデス文明を例に 第3章 モニュメントの造営と社会―日本列島の古墳時代を考える 第4章 オセアニア研究から見た『万物の黎明』―グレーバーとサーリンズ 第5章 国土なき国家、王なき帝国―古代イラン、先アケメネス朝期の知られざる社会 第6章 まじめな農耕のはじまり 第7章 狩猟採集民とモニュメント 第8章 エジプト初期王権の受容・広域化と死者・祖先へのケア 第9章 ディルムンとマガン―『万物の黎明』から見たペルシア湾岸の古代文明 第10章 モノとヒトの絡み合いとしての交易―メラネシアの交易システム「クラ」を中心に 第11章 都市と市場および貨幣の問題 第12章 『万物の黎明』まで―その形成のプロセスを二人のテキストでたどる
ホモ・サピエンス30万年、栄光と破滅の物語 人類帝国衰亡史
ホモ・サピエンス30万年の歴史を「繁栄」と「絶滅の危機」という視点から描き直す人類史です。
著者は人類の成功を文明の勝利として称えるのではなく、 生物種としての寿命や限界に注目。 ネアンデルタール人など競合する人類種が消えたことで、 私たちは地球規模の支配者となりましたが、その代償として資源の乱獲、 人口の偏り、感染症、気候変動といった問題を抱えるようになったと指摘します。
一方で、技術や思考の転換によって生存の道を切り開く可能性にも触れ、 人類は自らの運命を変えられる唯一の種だと語ります。 人類の行方を冷静に考えさせる一冊です。
(読者の口コミより)・恐竜時代から現代の人口動態までをたどりながら、人類がどのように生物の頂点に立ち、どこで限界を迎えるかを教えてくれます。
・手にしたときはずっしりしたボリュームにちょっと怯んでしまいましたが、いざ読み始めるとあっという間に読了できました。
目次
第1部 台頭 人類という家族 ヒト属 横並び、生き延びた者たち 最後に生き残った人類 第2部 凋落 農業―最初の犠牲 病弱で、寄生虫まみれ、感染症にも悩まされる 崖っぷち 崖っぷちを越えて 崩壊の先にあるもの 第3部 脱出 未来への鍵を握るのは… 新たな一歩を踏み出す 人類の生存領域を広げる
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